過去記事です。
最近、三匹のおっさんにハマっています。
早苗ちゃんカワイイしゆうきくんも骨のある子なので。
で、たまにはふわっとした抽象的なことでも考えます。 たまにこういうこと考えないと判断が鈍るので。
正義の話
三匹のおっさんは正義と悪がわかりやすい勧善懲悪ものです。 そして、家族向けなので、設定上ヤバイシーンは出ないでしょうし、オッサンたちは最強でしょう。
しかし、現実はそうわかりやすくないのが悩みどころ。 例えば今回のモデルのスカウトだって、 女の子が援交に同意していれば罪に問いにくくなるでしょうし、本物のスカウトだとして、スターになるためにあえて汚れ仕事もするというのであれば問題はなくなるのでしょう。(現実でも見て見ぬふりをしているかもしれません)
少し前の話でも、高齢者向けの健康食品の販売業者も、おばあちゃんの話し相手として許容されていたわけで、もし虚偽広告などでなく、福祉とかって名目でお金を巻き上げてるんだとしたら、それは合法になるでしょう。高齢者のニーズにあったまともな商売になります。
現実の例を挙げましょう。 ”フェアトレード”の不公正な取引が貧しい国の農家をより貧しくしていく[橘玲の世界投資見聞録]
タンザニア産のコーヒー豆が国際市場で5ドル/キロを上回る史上最高値を記録しているにもかかわらず、フェアトレードに参加する農家が受け取っていたのは1.38ドル/キロだけだったのだ。これはフェアトレードが「公正な価格」とする2.81ドル/キロの半値以下だ。 なぜこんな「不公正」なことが起こるのだろうか。 それは協同組合が現地の有力者に支配され、彼らが人件費や管理費などの名目で農家を“搾取”しているからだ。しかしフェアトレードは協同組合がないと事業が継続できないため、こうした不都合な事実に気づいていても目をつぶって放置しているのだという。
こんな記事がありました。
また、会社にしたって、ワタミさんなどはブラック企業と呼ばれたりしますが、働きがいのある会社、仕事にホコリを持てる会社、と銘打っている企業はいくらでもあります。特に事象ベンチャーではむしろ厳しい業務をウリにしていたりします。 そして、ブラック企業かそうじゃないかは、働いている人の感覚で決まります。ぶっちゃけた話、「長時間労働は悪だ!」と怒鳴りこんで労働者を保護したところで、「死んでも悔いなし」くらいの気持ちで働いている人にとっては、むしろ止められたことに対して悪だと感じるでしょう。
個人的な見解
そんな、正義とも悪ともつかない現実に対して、何を判断基準とすればいいのか。答えのないものなので、一生迷い続けることになると思いますが、せめて判断基準だけは持っておきたいですよね。人によっては道徳や周りの意見、法律などと答えるかもしれません。そして、自分の正義に合わないことに対して怒りや批判をするかもしれません。
僕は、道徳や法律はその判断の一助に過ぎなくて、何を正義とするかは本人がどれだけ「納得」できているかだと思っています。早い話が、いくら悪徳商法にひっかかろうが援交してしまおうが、本人が「納得」していればOKです。逆に、「納得」していない、理不尽だと感じていることはなんであれ悪に近いのでしょう。
さて、「納得」とカギカッコをつけました。
このカギカッコが厄介で、本当に納得するためには他の選択肢を知ること、それぞれにおいて最終的にどうなるのか知った上での判断でなくてはならないと思っています。
例えば前述のフェアトレードにおいても、その場では合意したように思えても、実は嫌々だったとか、後日「騙された」と思われてしまうようでは「納得」とは言えません。逆に、宗教にハマって一生信じ続けられたなら、それは「納得」じゃないかと思ってます。(キリスト教とか仏教とかそうでしょうね)
だから、みんなが納得感を得るために「他の選択肢を知ること、それぞれの結果を理解すること」を目指して情報発信していきたいなと思っている次第です。そしてあわよくば今後の将来に希望が持てるようにすることが僕なりの「正義」です。
自分の正義がどこにあって、今の生き方はそれに添っているのかをたまには考えてみてもいいのでは、と偉そうに語って締めます。