過去記事です。
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コミュニケーションはなくても良いのが至高。有機的に繋がっていればムダなコミュニケーションはいらない。 現場の人が解決していけばいい。
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アイデアが生まれるプロセスはぐちゃぐちゃなもの。情報を入れまくり整理した上で発散する。
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後悔を考えた時、ボーナスもらい損ねたとなることはなくても、起業しとけばよかったはありうる。
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(AWSの発足の理由について)開発者は錬金術士であり、それを支援する基盤が必要
http://www.huffingtonpost.jp/logmi/-amazon_b_4908683.html
メインの内容はここに詰まっていると思います。
感想
なんというか、どこぞのメガベンチャーを思い出しました。 企業理念もビジネスモデルもとても良いのだけど、中に入ってみるとものすごい過酷な環境である所とか、顧客第一に走るあまり従業員がついていけないレベルのストイックなところとか。
おそらく、これを読んでAmazonで働きたい人はいないでしょう。飛び抜けたマネージャー・技術者なら待遇はいいかもしれませんが、所詮ベゾスが気に入らなくなれば捨てられます。(某社も同様だと思いますが)
500ページ超読んでいて思ったのは、ベゾスの信念・思想の一貫性とノブレス・オブリージュです。順番に述べていきます。
信念・思想の一貫性
とにかくブレないし長期的に正しいと思っていることをひたすら継続する。優秀な社員とやりあっても負けないのは、誰より真剣に数年先のことを考えているのでしょうし、雇われの身では到底持てない実行力があると思っています。
有能でなければジェフにズタボロにされ捨てられます。有能なら、もうダメというところまで働かされます。
端から見たら社員たちはベゾスにボコボコにされてこき使われて、普通だったらここまで過酷な環境に身をおきたがる人はいない気もしますが、「Everything Store」という明確かつ理想的な社会の実現の一端を担えるというやりがいが社員たちを動かしているんでしょう。そういった理想を掲げ、誰より本気で行動していれば勝手に人はついてくるのかもしれません。
ノブレス・オブリージュ
幼少期から頭抜けた存在だったようで、高校時代は常に1番だったそうです。(他の生徒は一番を捨てて二番争いをしていたほど)
努力量も相当なのでしょうが、地頭が良くないとこのレベルの経営者になれないのは誰もが納得することと思います。
前述のサイトに簡潔にまとまっていますが、彼は元々かなりの高給取りでした。
「(Amazonを始めようと上司に相談した際の返事)今君はものすごくいい仕事に就いていると思わないかい?」
そこで働いていれば彼個人として何不自由しない充実した生活を送れたと思いますが、それを捨ててこんな泥臭い会社を興して休みなく働き続ける(時に罵倒や憎悪を受けながら)ことを選んだ、そこらへんは才能ある者の宿命というか、義務感すら感じます。(個人的に大好きなウルトラマンもそうです。)
勝手な見解ですが、自分の生活が不自由なくなった時点で(どこでも行きていけると自信を持てた時点で)周りのことを考え自分だけではない理想を追っていくような気がします。 社会を引っ張っていくのに優秀な人が多いのは実力の結果が第一ですが、そもそも自分のことでいっぱいいっぱいな人は周りを考慮する余裕もないと思っています。 自分の欲望だけを考えている(ように見えてしまう)人は結局のところ、まだまだ自分のことだけで精一杯だと言えるのではないでしょうか。
まとめ
といわけで、才能のある人は「俺は自分のことだけで精一杯な小さい人間じゃないぜ」というアピールも兼ねて、周りにとって喜ばしいことに力を注いでもらいたいです。 そして社会全体が豊かになって、自分のことでいっぱいいっぱいな人が少しでも減ってくれれば、自然と思いやりのある平和な社会になってくれるものと思います。