都知事選を終えて - メディアの衰退を考える

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過去記事です。

都知事選は舛添候補の圧勝で終わりました。 予想通りというか、退屈な結果でしたね。

まぁ、個人的には舛添さんはそれなりに支持してるので問題ないと思っています。(後ほど少し触れます)

それよりも気になるのが、各候補の今後の方針であるとかメディア(ネット含む)のズレっぷりです。

細川氏は何で出馬したの?

まずは細川さん。 この人は最後まで何がしたかったのかわかりません。小泉さんに担がれて勘違いしちゃったのでは?くらいの暴言を言いたくなります。だって脱原発以外ほとんど考えてないんだもの。覇気はないし、ネットの討論会キャンセルしてたし。

最悪の結果となった東京都知事選 - 細川陣営の敗因を総括する ”脱原発を掲げて、都知事選で政局(安倍晋三との権力闘争)に出るなら、勝てる人物を担がなくてはならず、例えば、竹下景子(60歳)か川田龍平(38歳)を擁立しなくてはいけなかった。長野智子(51歳)か小谷真生子(48歳)を口説いて引っ張り出す手もあっただろう。どういう判断ミスなのか、76歳の細川護煕を候補に据えてしまった。”

今回、「小泉旋風が不発だった」と言われていますが、逆によくこんなに向いてなさそうな人を擁立して善戦したなという印象です。まぁ、他の候補が「女性差別ハゲ」と「自衛隊閣下」「イケてない弁護士」あたりしかいないなら当然かもしれませんが。(※僕が思ってるわけではありません。ネット記事で見かけるものです)

まぁ少なくとも自民党の内部分裂であると考える人は多そうです。女性からの人気が熱い小泉親子が舛添さんから離れたのだから。 一方で一定数の脱原発派の存在を示たのでいい牽制になってくれればと思います。後述しますが、舛添さんの人気もかんがみて、脱原発方向には向かってくれるんじゃないかなと期待します。(信用はできませんが)

少し逸れますが、細川さん擁護派の一人の天木さんはもうダメですね。痛くて見ていられない。2年前の小沢さん起訴らへんはまっとうなこと言ってた気がしたんだけど。

今度の東京都知事選の正しい評価 ”大手メディアと結託した細川・小泉潰しは誰の目にもわかるほど露骨で異例なものだった。 初めは細川元首相の過去の政治資金疑惑を囃し立て、それが不十分と見れば今度は一転して細川・小泉隠しに走った。”

舛添氏の叩かれっぷり

舛添さんのネットでの嫌われっぷりはひどかったですね。 感情が極端に触れやすいネットの性質と、褒めるところがないおかげでの避難だと思いますが、

舛添要一さんの発言について ”舛添候補は、著書『母を思い国を想う』(読売新聞社、1998年)では、「臨海地域に原発と米軍基地を建設することを提案したい」と発言しています。”

そもそもこれらの発言って十数年前のものじゃないですか。その時点でイケてない。 しかも原発に関しては昔の技術レベルでの話じゃないですか。今の舛添さんの主張は徐々に減らしていく、ですよ。(え?そんなこと言っても信用出来ない?10年以上前の記事は信用してるのに?)

女性差別発言に関してはこんなものまで出てきてました。 「舛添に投票する男とセックスしない女達の会」がTwitterで人気 日本初の“セックスストライキ”としても注目 ギャグなのか本気なのかわかりませんが、セックスを武器にするあたりイケてないですね。(これ以上の言及はしません)

あとは池上さんから逃げてるとの指摘がバズってましたね ジャーナリスト池上彰の凄さ(池上無双と言われる理由) コメント欄は割と冷静で、「あしらわれただけだろ」みたいなものが多くて面白いんですが、まぁ池上信者は多いので丁寧に答えるべき(というのは舛添さんも知ってるはず)だったのに避けた印象を与えてしまっているのは、やはり後ろめたいものがあると疑われてしかるべきでしょう。

さて、 今回舛添氏は自民党と連合(野党寄り)らの擁立を得て当選したわけですが、いくらメディアがネガキャンなどしてもこれらの力には敵わないんですかね。投票率が下がれば下がるほどこういう組織票の力が大きくなるのでなんだかなぁというカンジですが。。。

で、自民党の公認候補が勝ったことで、「阿部政権の復権」、「すわ、戦前に戻るぞ」などと騒がれていますが、そんなわけないだろ。こないだの靖国参拝はむしろ大衆迎合、票集めの行動だろうし、特定機密保護法も安倍政権の間ならたぶん問題ないだろう。 公約をそこまでそれるはずもなく(圧倒的に人気下がるから)、そもそも議会があるんだからそこで反対されるはず。「戦争するぜ」と公約を掲げて当選したならまだしも。

「後から約束破るじゃん」というのであれば、誰がなろうがその不安はつきまとう。だって180度思想変えたってよくなるんでしょ? そこまでじゃない、というのであれば、それはもはや民意が右傾化を支持しているだけの話で、何の問題もない。万が一そうなりそうなら署名でも集めてリコールすればいい。それができないならそれが民意だ。

「戦前に戻る」、「徴兵されるぞ」というのは民主主義を信用してないと同義で、そんな人がなんでジャーナリストやってんだろう、と思います。

田母神氏は泡沫じゃなかったの?

田母神さんがなぜネット民に支持されてるのかわかりません。 2chまとめとかでも「原発は必要」とか言ってて、テキトーだなと思っています。泡沫候補から抜け出したと騒いでいますが、ただ他に丁度いい候補がいなかったからの人気であって、次回にはすっかり心変わりしてるんじゃないかと思っています。

個人的には田母神さんの政策は好きですが、維新の新自由主義に近いというか、思いっきり弱肉強食の社会になると思いますがそれでいいんですかね?

ドンマイな宇都宮氏

今回かなりとばっちりを食らった人でしょう。細川・宇都宮のどちらかが降りて統一候補出せばよかったのに、と騒がれています。

ただ、細川さんのおかげで対立構造が明確になったのも事実だと思うので、始めから細川さんがいなかったらここまで反原発票は集まらなかったのではないかと。で、小泉・細川はあそこまでブチ上げたんだから降りるわけもなく。

そもそも共産寄りで、今まで共産党派ってマイナーだったじゃないですか。どう転んでも勝てなかったんじゃないかなと。

やっぱり中途半端だった家入氏

5位といいつつただの泡沫に終わりました。 ネットオンリーの新しいやり方をぶち上げた、というよりも、ただお金をケチったと思われても仕方ない中途半端っぷりでした。本気度が足りないというか。

清水さんも指摘したように、IT業界の信用の低下と、ネットは票に繋がらないと明らかにするだけでしたね。 五輪に向けて世界に恥ずかしくない東京へ

”もしかすると将来的には人格的な成長が期待できるかもしれませんが、現時点では同じ業界の人間として反対の立場を明確にしておきたいと思います。我々の業界がああしたタイプの人間ばかりだと思われたら困ります。並みいる高齢の候補者の中で若さは確かに魅力的ですが、都政を託すにはまだ時期尚早すぎます。”

そもそも、一部クラスタの素人の意見だけ集めて「僕らの政策」とかただの迷惑です。怖い。 常見さんも言うように、「僕ら」って誰だよ、とまずは突っ込みたい。 家入一真さん、「ぼくら」って「誰」なんですか?

”選挙が終わった後に、インターネッ党なるものの方針が出ていたが、賛同人などをみても、一部のクラスタで盛り上がっているだけなのねという臭いがぷんぷんして、全然「ぼくら」という感じがしないのだ。閉鎖的、限定的な「ぼくら」という感じだ。これって本当に「ぼくら」なのだろうか。”

「僕らの政策」とやらも、きちんと議論した上でならともかく120個ただ並べただけだろう。(推測で言ってますが、この短期間で始めから何も政策を示していない家入氏が120個あつめたら突貫に決まってるでしょう。)

また、政策を自分で考えなくていいなら、あとは実行力しかアピールするところがないのに、 「出る気なかったけど引っ込みつかなくなった」とかぬかすやつにどうして任せたいと思うのだろうか。

なにも書く気が起きない ”家入は昨年末に出馬を宣言したあと、いちどあっさりと取り下げているなど、信用できない行動が多い。記者会見で語った動機も「出馬をツイートしたらたくさんRTされて引っ込みがつかなくなった」というもの。つまりは、本気で政治家になる気があるのかどうか、さっぱりわからないのだ。”

また、新党を立ち上げるなどと言っているそうですが、ただ内輪だけで盛り上がるような残念な感じにはなってほしくないと思っています。シェアハウスとかに仲間内で集まってればそれでいいんじゃないですか? 家入一真氏が「インターネッ党」設立 東京23区の全区長選に候補者擁立へ

(そもそも擁立されたいって人いるんでしょうか?)

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