レイヤー化する世界

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レイヤー化する世界

コスプレイヤーじゃないです。レイヤー(層)です。

近年の情報革命がもたらした様々な変化について、歴史から学んでいこうという本です。考え方を転換するためには非常に有効な本だと思います。

初期、イスラエルやトルコ付近で栄えたのは『帝国』です。 過去帝国は

  • 多民族国家だった
  • 帝国同士のネットワークがあった

の特徴がありました。

その頃の繋がり方は、 例えばローマ帝国なら共通の言葉でつながっていた。 他の帝国も似たようなもので、主に宗教でつながっていた。

その後、産業革命などで民族・身分の関係が複雑になり、大きすぎる組織は維持できなくなり、単一民族国家が生まれた。

また、権力構造の転換も起きた。協会が財政難に陥り、組織としても腐ってきたころ、免罪符というものが生み出され、それに対して憤ったルターが聖書を印刷して布教し直した。初期の印刷事業である。(この時点でメディアの影響力の大きさを感じます。)

大きな組織・国家が権力を持つのではなく、主権を国民に依ることで安定させた。しかしそこには誰にも頼れない責任がある。神にも王にも頼らずに自分たちで社会を良くしていく自由と責任が。そこから国民全体が力を蓄える方向に舵を切る。ソトに目を向けることで意思の統一とやる気を誘発した。

単一民族国家は、民族でウチとソトを分ける。ウチは味方。外は敵。ウチの幸福を最大化していくことが国の役割であった。 ここでは、国の外に敵を作ることで団結するため、国民国家は争いが耐えませんでした。そこで、欧州以外に目を向け、植民地などを開拓し始めました。

ところが、近年の情報革命は資本や仕事をソトへもっていくシステムになっている。相反する 『インターネットは働き口を増やさない。』 仕組み自体は少数で作り上げ、機械化するより効率のいいくらいの労働力に投げる。途上国の仕事は増える

構造が変わり、内外の概念がなくなり、代わりに場(テクノロジーのプラットフォーム)ができた。 場のコントロールが鍵になる データを集めて公開すれば、自然と輪が広がる。すべてを管理する必要はない

今後も、ウチの労働量は減る。機械化や途上国からの登用で。その場合にもう国民国家という括りは古い仕組みになってくる。 そもそも国民国家に合理性はない。後述しますが、場や仕組みに国籍はいらない。今後はグローバル企業が中心の世の中になると思われます。つまりは社会で合意が取れていればそれが正しい価値観となる、といえるでしょうか。

言ってみれば、だんだんと富が分配されてきている、権利が増えている(義務も増える)ように仕組みが変化していっていると考えられます。

そんな社会に求められることとして、

場と消費者の共犯関係

→お互いに相手を利用し出し抜こうとしあう。消費者は場をうまく利用して新しいことを始める。場はその情報を集めてさらに場を良い物にしていく。

様々なレイヤーを敷く。基本的なインフラとして。

→みなが利用できるような場を複数設けることで、生活が便利になり、セーフティネットが生まれる。その上で各々が動く。好きなところで社会に貢献する。

感想は帰ってから書きます。。。

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