久しぶりのブックレビューです。
人類の繁栄と淘汰は種族によるものか、環境(地域差)によるものか? 言い換えると、なぜヨーロッパは世界を支配できたのか? この問題に対しての研究の論文、というカタチです。
結論
個々の研究とその結論の話は省略して結論だけ言うと、その種族の身体能力・頭の良さよりも、置かれていた環境のほうが重要であったということ。(ただし、病原菌に関しては少し例外で、たまたまその抗体を持っていた種族が生き延びていますが。)
例えば、話の冒頭に出てくるニューギニアの部族の長は、とても聡明で運動能力にも長けていますが、我々日本人と比べれば、貧しいし、知識量も少ないし、今も先進国から搾取されています。
良い環境に身を置け
さて、この本から何を得るべきかというと、「とにかく良い環境に身を置け!」ということに尽きるのではないかと思います。
いくら狩猟民族が身体能力に優れていようが、農耕民族のように安定して生活出来て人口が増え、武器などを作る時間がある方が強くなります。(人がどれだけ鍛えても銃や車には勝てないでしょう。)
いくら天才的な頭脳を持っていようが、新しく吸収する知識が無かったり、全て自分で生み出しつつ生きるより、過去積み重ねられてきた叡智を活かせば、普通の頭脳の人でも効率よく賢くなれます。(なんなら、ググればどんな天才よりも博識になれますし。)
先天的な能力に恵まれなかったとしても、環境をうまく利用することで克服できます。知性とは、地頭×情報の質×量だと思うので、地頭が悪くても他で克服できます。
要は条件を変えていけばいい。過去の叡智・インフラなどの環境・仲間、これらを上手く活用することで、誰でも何にでもなれるんじゃないかと思います。
(個人的には、
- 過去の叡智・・・本・学問
- インフラ環境・・・インターネット
- 仲間・・・職場の同僚
あたりだと思って活用しています。生まれ持った能力が乏しいので、そこで克服します。)