麻生さんのナチス発言について

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今週、あちこちで騒がれていた件について、個人的にまとめます。(なお、僕はどちらかというと麻生さん好きなので、その分を引いて考えてみてください。)

以下に、発言の詳細とポイントが例示されています。

麻生太郎のナチス発言を国語の受験問題的に分析してみる http://nabeteru.seesaa.net/article/370956778.html

この中で触れているように、 冷静な民主主義=理性的判断・個々での判断 熱狂の民主主義=感情的判断・集団の判断 という分け方がされていると思います。

重要なのは、どちらも既存の枠組みの範囲内(民主主義)で行われているものであり、ナチス政権も、言ってみれば合法的に決まったものであるという認識で良いと思います。

コメントでも争点の中心になるのが、最後の発言

憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね。 12 わーわー騒がないで。本当に、みんないい憲法と、みんな納得して、あの憲法変わっているからね。

これは事前の知識として、麻生さんがナチス容認派と思ってるか否認派と思ってるかで解釈が分かれちゃうところが問題なのですが、僕はナチス否認派だと思っています。

その上で読むと、

(喧騒に紛れて)憲法が変わってしまった。(当時は集団の判断で)みんな納得して憲法が変わった。

ということが問題で、 > あの手口(狂乱に呑まれると理性的な判断ができず失敗してしまうことを)学んだらどうか。

と言っているように感じます。 あくまで講演として国民に話しているので、「学んだらどうか」の主語は政府でなく国民(≒マスコミ)だと思うのですよ。

ナチス政権の時は、既存のルールに則ってあんな事態になったので、憲法の改正という仕組みの話よりも、それを運用するのが誰であるか、を冷静に評価することこそが大事だと言っていると思います。

この一件がマスコミ含めて異常に騒がれたことといい、この間の参院選のマニフェストの衰退といい、政治に冷静な判断ができない国になってきてる印象を受けます。

言論NPO参院選2013 マニフェスト評価 http://www.genron-npo.net/media/2013/07/post-139.html

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