MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体

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MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体 (宣伝会議)

田端さんの本を読みました。 この人は、僕の目標に近いところにいるので以前から追っていまして、 この本の基となった宣伝会議の連載もずっと読んでいたのですが、 年末にヒマな時に読む本が欲しかったのと、 Kindle版のセールもあるということで、買っちゃいました。

改めて読んで思ったことだけ書くので、 個々の詳しいところが知りたい人は自分で読んでみてください。 分量も内容も読みやすいです。

コミュニケーションにおいて、受け手は王様

このことをクリエイターも意識すべき

参加性 ⇔ 権威性

参加性CGM系は権威はない。責任もない。楽だけどね 一方の権威あるメディアは責任が付随する。編集責任者は大変

色々書きましたが、メディアはブランディングが一番大切です。 (というか、ビジネスだったらどの分野でも大切ですね)

メディアを興す時・運用していく時の指針・目的としても必要 他メディアとの差別化して読者に見てもらうにも必要。 収益化を図る際にも必要。

今、インターンでネット広告を扱ってますが、 ブランド力のないサイトは今後生き残れないだろうな、 と思います。

まとめサイトなどは、CPM10円以下とかで売られてますが、 FX系のサイトとかだと、CPM100円以上とかザラです。 純広告が入ると、一気にCPM500~1000円とかいきます。

(CPMは自分で調べてもらうとして、同じPVでも、  ざっと10倍以上の収益差があります。)

で、ブランドの醸成についてですが、

ブランドとは、説明されてしまうようではダメ。

定量的な価値では、それ以上のものができたときに 取って代わられるから

例えば、エルメスのバッグを持ってる人は、 「ただの性能や見た目だけでなくてブランドにも気を配ってるよ」 というメッセージでもあり、 「説明できないけどなんか素晴らしいから使ってるお金持ちです」 ということもできます。

内容が間違っても直せばいい、が首を締める。メディアには、予言実現能力がある

何かを発信する際に、少なからず外部に影響を与えます。 (というより、影響ないメディアは存在意義がないです)

すると、偽りの報道をしてもそれが真実になる場合がある。 最近のマスコミを見てればなんとなくわかるでしょうか。

例えば、日経新聞が「麻生は悪だ!」といったら、 みんななんとなく、アイツ悪い奴なんだろうなー、と思って、 選挙に影響を与えるじゃないですか。

ブランディングとは、この能力が高いメディアとほぼ同義だと思います。

権力あるメディアは受け手を思考停止させる。

この懸念もあります。 日経新聞がウソを言ってるなんて思わないじゃないですか。 すると、読者は情報の咀嚼を行わなくなり、リテラシーが欠けていく。

一方、最近のマスコミは、その影響力にあぐらをかき、 保守的になっていってる気がします。 (ネットも見た方が良いよ、なんてマスコミ側が言うわけがありません。自分らの無謬性が崩されるし、単純に読者を取られるし。)

そこで最近は、組織にブランドを持たせるのではなく、 個人がブランド化する事例が多くあります。 例えばメルマガとかそうですよね。

それは本とかのメディアでとられていた手法です。 組織でなく個人になることで、 人の入れ替えによる質が変化することが少ないし、 責任の所在がはっきりしていて、責任を負わざるを得ません。 個人をやめることはできないので。

オマケ

ジャーナリズムの独立性という観点ではテッククランチの例が非常に面白い。 あと、メディアそれ自体がメッセージである、 という例で、レコードからCDになってから、 楽曲の構成が変化したことが面白かった。

興味ある人は、詳しくは自分で調べてください

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