武器としての交渉思考

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武器としての交渉思考 (星海社新書)

今回はコレです。 よくある『交渉術』ってだけでなく、 なんで交渉をするのか、勝ち負けの問題なのか、 なんていった本質を考えさせてくれます。 (なんか作者の方がNHKに出てたりとかしてる有名な人みたいね。)

では中身の方を。 いつも通り、中身を読んでの妄想なのですが、 始めに自分のメモがてら、いくつかパラパラと羅列していきます。 後半は特に考えた内容を3つほど。

二人以上のコミュニケーションはすべて交渉と呼べる。

そもそも、相手に何かを求めるから行うわけで、 その分相手の意見を理解する姿勢が必要。 こびるよりも、『投資の対象・価値がある』 と思わせる方が動いてもらえやすい。 その方が得だからね。 (というか、こびるのは交渉とは違う気がするし…)

機械化の現代において、交渉の重要性はますます上がってます。

一般的な事務・単純作業などは全て機械にはかなわないでしょうが、 『交渉』は別です。 交渉にはルールがなく、主体的な行動が求められるから機械化は無理です。 なにより感情論も出てくる。

日本人がお金を嫌う理由。

かっこいいお金持ちがいないから? お金を、社会への貢献度合いの尺度として考えるべき。 稼ぐのが悪いのではなく、 私利私欲のために使うのが良くない(感じ悪い)わけでしょ。

ブラック企業ほど社員の満足度が高い。

そう思い込まなきゃ苦しいから。 恋愛とかもおんなじだよね。DVとか飲んだくれ亭主とか。 (あれ?こういうのって基本女性が深刻な感じ?男性がブラック女性つかまえちゃったら、深刻になる前にすぐに別れちゃうのかな。)

① 社会的に意義がある、ではなく、対象とする個人に価値を感じてもらうことが必要。

この考え方がすごい大事だなぁと思っていて、 例えばデモの非合理さ。

「本当はこうあるべきだ。」「国民が虐げられるのは良くない。」 なんて言ったって無駄だってことです。 相手に得のある提案をしなければ効果がありません。 理想を語りたいなら、選挙やら訴訟やらといった、 より厳格に攻められるフィールドで勝負しなくていけない。

また、対象者が個人でなくては意味がない。  「霞○関はクソだ!ぶっつぶしてやる」 なんて言ったって、議員や官僚個人は  「どうせ自分のところにはこないだろう」 と思ってるわけです。

「海外ではデモが成功してるじゃん」 と思ってる人もいるでしょうか? あれは暴力的なパワーがあるからだと思います。 ターゲット個人が身の危険を感じるから。 ハッキングなどの危険、破壊工作の危険があるから。 これらが、ターゲットに言うことを聞かせる要因だと思います。

②交渉に勝ち負けを持ち込む時点でだめ。

『勝ち負け』で見るのは視野が狭い。 賢い人は、お互いよりよくなれるようにしたほうが得なことをわかってる。 対立は恥ずかしいこと(理科系)

③他人の価値観を変えることはできない。

これが一番大事なことだと思う。 子どもと話すならまだしも、 大人相手に、長くて数時間の間に価値観を変えるなんてできっこない。 価値観を変えるってことは、 自分が今まで行きてきた数十年を否定することになってしまうから。

だから、価値観を変えるのではなく、相手の価値観を理解して 交渉することが大切。

本の中に、職人との交渉の例などもありましたが、 相手が論理的でないことも多いです。 が、キチンと話し合えば相手の大事にしていることがわかります。

最後に一つ。個人的に励まされた言葉。

もし本気で世の中を変える力を身につけたいと思うならば、まずは言葉を磨くことです。

『ペンは剣よりも強し』と言われる時代です。 おそらく、僕の色眼鏡も入っていますが、 言葉は変える力は想像以上に大きい。

これからも精進します。

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