ソフトウェア開発をしていると、よく考えないと独自Excelを目指してしまうことがあります。
ここでいうExcelとは、何でもできる便利ツール、という意味です。
なぜ独自Excelではダメなのか。
何でもできる、ということは裏を返せば何もできないことになります。 早い話、amazonのEC2を渡して「これで何でも作れます」と言っても意味がないわけで。
(ちなみに、めちゃくちゃ汎用的なツールならどこぞの大企業が作ってるでしょう。 amazonとかMicroSoftとかGoogleとかOracleとか。 既にあるなら車輪の再発明するなよ、という話でもあります。)
業務へ特化する
ではどんなシステムならいいかというと、業務(やりたいこと)に特化したものです。
例えば、
電卓
Excelでも計算ができます(しかもマクロとか組める)が、電卓をあえて選ぶこともあります。
わざわざ重いExcel立ち上げてセルに入力していくのはめんどくさいときなどです。
スケジュール管理
Excelでもカレンダーっぽいの作ってそこに文字を打てばスケジュール帳になりますが、そんなことしてる人はいません。
自分のPC立ち上げないと見れないよりも、そこは紙の方がよかったりしますよね。
ただ難しいのは、業務に特化しすぎても使いづらいんです。
色んなアプリの使い方を覚えなくてはいけないし、そもそも手元に揃える(買う・作る)のがコストです。
「Excelで10分でできるところを5分にしました。お値段100万円」 と言われても普通は買いたくないです。
もう少し間口を広くして、複数の用途に使えたり、ユーザーがたくさん見込めるから安くできる、ということを考える必要が出てきます。
まとめ
つまり、業務に特化するとは、多くのユーザー・場面で使えるギリギリまで具象化すること。
そのためには、ただ便利にするだけでなく、
- どこまでやったらどのくらいの効果があるのか(時間効率×人の数)
- どのくらいのコストがかかるのか(開発工数×単価)
の計算が必要です。これが下回るようなら、大抵の場合は目指すべきではないとおもいます。