数字のカラクリを見抜け! 学校では教わらなかったデータ分析術

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数字のカラクリを見抜け! 学校では教わらなかったデータ分析術 (PHPビジネス新書)

これともう一個統計学の本を読みました。 こっちのほうが入門編でわかりやすかったのでオススメです。

というか、この内容は万人が知っといた方がいい気がするほど ためになる内容でした。

ちょこちょこメモしたことを振り返ると、

グラフの見方は難しい。

グラフって、わかりやすく事実を伝えてるはずなのに、 時として真実から遠ざかることがあります。

本の中で、表計算ソフトは問題あり、 ということを何度も繰り返していました。 理由としては、 自動で目盛りが作成されるため、意図していない結果に見える 配色や見やすさなども自動で調整され、読者をミスリードしやすい。 ということがあります。

作成者の場合は、伝えたい意図と合ってるか考える必要があり、 読者の場合は、どれが本当に真実を伝えているか確認する必要があります。

データでこわいのは、ぱっと見でわかった気になることです。 あくまで一面的なものなので、 事実だけど真実じゃないことに気づきにくいこと。 単位・期間・変化率・言葉の定義・為替や物価の影響などの外的要因 そのデータの裏にあると考えられる事実 などをキチンと確認することが重要です。 普段意識している人はあんまり多くない、とのことなので、 そこに気をつけるだけでだいぶメリットがありますよ。

例えば営業でも、 自分の会社の資料のデータの意味を知らなかったりする例が多いそうです。 基本的に広告資料に載るようなデータなんて、 いいとこだけ見せてるので、実態とほど遠かったりします。

それを知らずに製品を勧めるのは、悪気がなくても相手を騙すのと同義です。 同じく、統計リテラシーがないと、相手の用意した資料のみを見て 騙されてしまうことになります。

有名な例がコレ 「痛いニュース」 http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1692812.html

これは誰が見ても明らかな例ですが、こんなのもあります。 NHK「クローズアップ現代」は、やはり巧みに情報誘導をした 「大西 宏のマーケティング・エッセンス」 http://ohnishi.livedoor.biz/archives/51373658.html

こんなのが実際出てきたら、普通騙されます。 なんなら、資料作った人や解説者すらわかってなかった可能性もあります。

思い込みを正す

偉い人の主観での長時間での議論などよりも、 データを元に話した方が瞬時に正しい答えにたどり着きやすかったりします。

特に答えが出ないような問い・決断が重要な意味を持つとき、などは データによって指針を示すことが効率の面でも重要です。 グーグルとかもデータ至上主義ですもんね。

オマケで、統計学とは離れるけど知ってた方が良い例。

一夫多妻性は男性に得?

→一見男性のハーレムで天国だけど、 大半の男性は妻をもらえないことになってしまう。 逆に女性は、裕福な人に養ってもらえて得でもある。

朝ご飯を食べない子どもは成績が悪い?

→実際にデータでもそれに近い結果が得られてますが、そもそもの背景として、朝ご飯をないがしろにするような家庭は総じて教育に力を入れないこともあるのでは?という話も。

複利の考え方。

→これはもう有名だし、ある程度の頭があればみんな分かりますが、数字が40%上がったあとに40%下がると、元の数字より16%下がることになります。

基本的にビジネスのデータは変化率で見ることが多いし、経済も全て複利で動いてるので、この感覚は大切です。

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