~のため、っていう思想は危険

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このまとめを読んでです。

ハックルさん @huckleberry2008 から「はるかぜちゃんへ」 http://togetter.com/li/402979

はるかぜちゃんに関しては、 言動がいいか悪いかの前に、いい大人がよってたかって叩いて、アホかって感じですね。 そりゃこんな殺害予告みたいなの来たら誰だって通報するわ! それをツイッター上で騒いだから叩かれたんだろうけど。

影響力が~、いう人は、たぶん自分が影響されやすいタイプなんでしょう。 普通は、一子どもの意見だと受け流せると思うのですが。 みんな寛大に見守ってくれればいいと思います。

さて、ここでハックルさんは、 はるかぜちゃんが「~のため」と言ったことに対して言及しています。

~のため(一般には誰か他人のため)、は人の判断を誤らせます。 自分の手の届かないところまで関わらなければいけなくなるからです。 自分がしたことに対して、免罪符を作ってしまうからです。

たまたま今日、進撃の巨人を見たのですが、作中でも多くの選択があります。 何人もの命に関わる選択です。 ネタバレはしませんが、6巻の森に入ってる時の主人公とか、 8巻の神父とか、自分で抱えられる大きさを超えた決断をします。

他人のため、という言葉はそんな極限状態を作ります。 ~のためならコイツを殺す、くらいの判断もしかねません。 そして、極限であればあるほど、その自分の考えを正当化しようと努めます。 脳がストレスに耐え切れずそうなるらしいです。

たしかに、後から聞いたら整合性が取れてそうな気もするのですが、 そもそも比較することが間違いです。 自分の知人のためだからといって、他人を巻き込んでいい道理はないはずです。

あなたにとっては大切な人でも、 巻き込まれる他人のことを大切に思ってる人もいます。 それはあなたの主観で判断していいことではありません。

もっと単純な例で、 「○○ちゃんが困ってるから△△も少しくらい協力してやんなよ。こんなのスグでしょ?」

なんてのを第三者が言うのもどうかと思う時があります。

○○ちゃんが困ってる度合いと、△△が手伝うコストの度合いを 比較することは他人にはできません。

行動を促すくらいは良いのですが、強制したり押し付けてくるのはダメです。

そもそも、自分以外のことに対して、 自分のモノサシで図ることが烏滸がましいです。

烏滸がましい(おこがましい) カラスみたいにやかましいことから来てるんだとか。

以上です。

自民党の「生活保護制度」見直しの具体策

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自民党の「生活保護制度」見直しの具体策(H24/4/16)

今回はこれについて書いていきます。 もう、この一枚読めば大枠はわかるので、そこはめんどくさがらずに読んでもらえたらと思うのですが、なぜこの方針になったか推測すると、こんな感じ。 基本的に、僕らの考えてる問題点を解決してくれそうな感じはあります。

  • 生活保護からの脱却を促す
    • →働ける体・年齢なのに受給している人たちへ、積極的に就業支援を行っていく。
  • 給付水準・医療費負担・現物支給
    • →これにより、働いてる人の不満を解消する。

といったところになるのでは、と思います。 まぁ、『真面目に働くより生活保護の方がトク』なんて風潮が、 ネットを中心に広まっている気がするので 、 この風潮を改善し、働いてる人の不満に応えることが目的かと思います。

僕の懸念点を二つ挙げます。

  • 一般に問題とされていることが本当に問題なんだろうか。
  • その対応策はこれで良いのだろうか。

まず1についてですが、国民の不満は、働いてないのにお金をもらってることへ向けられていると思います。 不正受給とか、ヤクザ絡みとか、昼間からパチンコしてるとかですね。

ただ、「働けるのに漫然と生活保護を受けている人が増えている」,という認識自体が誤りだ、と指摘する声もあります。 そして、本当に受給を必要としている人が、社会的に負のレッテルをはられることを恐れて受給しない例もあるとのことです。

この場合、問題になるのは『生活保護』の実態について一般に正しく認識されていないことが問題なわけです。次に2ですが、金券制になろうが、おそらく換金の手法が出てきます。 個人的には、金券も良いのですが、どういった支出に当てられているのか、 その実態を正しく追跡することが重要だと思います。

(例えば、電子マネーを使って履歴を見るとか、領収書の提出を義務づけるとか)

結論

とりあえず、国民の不満を解消する、という意味では なかなか有効なのでは、と思います。 が、これで十分とはとても言えないので、あくまで足がかりとして より本質を改善できるようにお願いしたいです。

参考文献

人権侵害救済法案がさわがれてるらしい

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お久しぶりです。 最近はあまり大きなニュースを聞かず、 むしろ上杉隆さんが何かやらかしたとのことで、 そこらへんを見ていました。

結論から言うと、上杉さんの劣勢ですね。 彼は上手く炎上させたり注目を集めるのは得意ですが、 きちんと検証していくジャーナリストには向かないんじゃないか、 と最近の様子を見て思いました。

さて、本題。

人権侵害救済法案なんてのが、9月19日に閣議決定されてたみたいです。

いやー、単語は聞いてたんですが、あまりおおっぴらに騒がれてないみたいだし、 今ググってみたのですが、大手マスコミの報道はほとんどなかったみたいで・・・。 あまりマスコミにとって、知ってほしくなかったんだろうか、と疑いますね。

で、詳しい内容の方を。 あまり説明してくれてるメディアがなかったので、 もし間違ってるところがあったら教えてほしいんですが、 大方合ってると思いますので大丈夫かと。

人権侵害救済法案

簡単に事実をまとめると、

  • ・9/19に閣議決定 →全体一致しなきゃいけないんだけど、反対派の松原大臣が外遊中に決めたらしい。

  • 『人権侵害』の定義が曖昧

  • 侵害かどうかは、『3条委員会』という独立した機関が判断する。

  • 報道機関には適用されない

この事実の上で説明すると、

人権侵害の定義が曖昧、というかそもそも明確に定義できるもんじゃないし。 (受け手が不快に思えばそれでおしまいです。セクハラとかと一緒) 先のACTAとかと同様、違反にしたければいくらでも違反に出来ちゃうわけです。

アニメとかマンガとかも、多分に規制されそうです。 一人が不快に思ってしまったら、そのマンガつぶせます。 (最近ハマってる『黒子のバスケ』とか、才能で差別するな、  とか言われたら終わりな気がする^^;)

しかも、それを審査するのが『3条委員会』なんですが、 これの人選も怪しいとのウワサが・・・。 (野田さんの一任で決められる、なんて記事があった気がしますが、  探したけど見つからなかった^^;)

この3条委員会が、司法とかと独立していながら、 相当な権力を握ることができて、一部の人間が国民全体を牛耳れるわけです。

さらに、外国人参政権もよく同時に話題に上りますが、 差別がダメなら当然参政権も・・・、なんてことになりかねないとか。

こんな大事なことがなぜ勝手に決まるかというと、 反対派の大臣の不在を狙って強行採決したからだとか、 大手マスコミが、上記の規制を受けないということで、 絡んでるので、報道するわけにいかないという事情があるのでしょう。

「こりゃひどい!」 と思ってくれた方には、 10/31期限で、署名を集めているそうなのでそちらも。

参考文献とか

人権侵害救済法案とは?

人権救済法案閣議決定、選挙に向け「どさくさ紛れ」で実績作り 保守系から強い懸念 (msn産経ニュース)

【拡散希望】人権救済法案の反対請願署名求む!!10月31日〆切!!法案成立絶対阻止!!!閣僚と法務委員会名簿・危険性を訴える動画・その他2ch既女板まとめ

なんか面白いのがあるらしい。 【悲報】「人権侵害救済法案」の政治ビラがキモすぎるwwwww

なぜニュースが大事か

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ある人に、 『政治の話とか、結局俺らに関係ないじゃん』 って言われたので、その反論として。

まず第一に、僕らがなんで学ぶかっていったら、 趣味とか好奇心っていった自発的なもの以外では、 まぁ生きていくためですよね。

人は学ぶ中で、 社会として、みんなで生きていくにはどうしたら良いか を考えてきました。

その思考の結果が学問やテクノロジーであり、 その試行錯誤の蓄積が歴史であり、 その成果が今の政治だと思います。

そして、今は民主主義です。 その時代の国民のニーズに合わせて、制度を変えていくことができるんです。 昔の人がどれだけこれを熱望してたか計り知れません。 この仕組みが生まれたのも、みんなが共に生きていくには どうすればよいかを考えていった結果です。 偉い人だけが考えていたなら、きっと未だに独裁制とかですよ。

また、政治に限らずニュースは様々な生きる術を教えてくれます。

例えば、近年のテクノロジーの進歩を伝えるニュースから、 それをいかに活用するか考えたり、 そのアイデアを元に新たな発想が生まれたりします。

また技術者とかでなくても、世の中の流れを追うことで、 今の時代に必要なこと、求められてることが見えてくれば、 個人の生存戦略としても、社会に貢献するにしても有効です。 そして、それは誰も答えを教えてくれません。 (この会社が伸びるよとか、 これが一番需要あるから絶対うまくいくよ、なんて信じないでしょ?)

だから自分で考えるしかないのです。 ニュースがその考える材料になるわけです。

さらに言えば、ニュースはコミュニケーションにも役立ちます。 こんだけ情報過多で、それぞれ先鋭化した現代で、 ニュースは万人で共有できます。

渋谷ギャルでも、大企業の社長でも、田舎のおじいちゃんでも、 ニュースであればある程度話は出切るんじゃないでしょうか。

そういう意味では、もっと話してて楽しくなるニュースが広まって欲しいですね。 暗いニュースの方が多いとしても、なんとか明るい話題を発信することで、 なんか楽しくなれるんじゃないでしょうか?

ニュース、ってあやふやな単語で話してきましたが、 広く周りのことを知ることは大事だと思います。

自分の周りのことも、直接関係あるので大事ですが、 それだけだと視野が狭くなります。 孤島に住んでんじゃないんだから、あなたの世界はもっと広いですよ。

みんな既に、自分に正直に生きてる件

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前も似たようなこと書いたかもしれませんが、 改めて書きます。

最近、『自分に正直に生きる』とか『自由に好きなことをやろう』 みたいなことがやたら取り上げられてる気がしますが、 自分にウソついて生きてる人なんていないと思うんです。

こういうこというと、主に女性とかから 「いやいや、みんな自分を偽ってるよ!何言ってんだよ!」 なんて怒られるかもしれませんが、よく考えてみてください。

例えば、友達に飲み会に誘われたときに、 なんらかの理由で行きたくない(あんまり好きでない子がいるとか) けど、周りに流されて参加したとします。

このとき、「本当は行きたくなかったけど、 ここで断ったらノリが悪いって言われちゃうから嫌々参加したんだ」 なんて言うかもしれませんが、そんなことない。

行きたくない理由よりも、行かなくて周りからの評価が下がることを考えたら、 参加しておいた方が(自分にとって)いい、と無意識のうちに選択してるんですよ。

自分に正直に、『周りの子たちに合わせること』を選択した結果です。 というか、そのコミュニティにいることを選んだのもあなたです。

自分の人生において、全ては自分の選択の結果です。 それが後から振り返って正しかろうが間違ってようが、 選択したときはそれが正しいと思って選んでるんです。

・・・さて、 ここまではきれいごと。

では、なんでみんな自分に偽って生きているように感じてしまうのか。

僕は大きく2つあるんだと思います。

  • 日頃から、自分で判断基準を考えていない
  • 倫理観が人とズレてる

日頃から、自分で判断基準を考えていない

日頃から、自分で判断基準を考えていないから、 いざ選択を迫られたときに、正しい判断が出来ず後で後悔するパターンです。 これを解決しようと思ったら、普段から色んなことの 優先順位をつけておく必要があります。 『その場で臨機応変に考える』ことも大切ですが、 後悔をよくする人は優先順位がぶれてるからです。 一度じっくり考えてみてはどうでしょうか。

倫理観が人とズレてる

『自由に生きる』というのは生き物に与えられた権利ですが、 何をやっても言いわけではありません。 倫理観がズレてることは問題です。

例えば、 『欲しいもの全部欲しい』 『女の子といちゃいちゃしたい』

との願望があったとします。 これ自体は全然よいと思いますが、 ここで方法論として

『人から奪う・だまし取る』 『強姦する』

ってなると良くないわけです。 いや、犯罪だからってのもあるんですが、もっと根本からです。

社会の一員となるには一つだけルールがあります。

それは、『他人の自由を邪魔しない』です。

全てのルールはここから来てるんじゃないかと思ってます。 それくらい絶対のルールです。(僕の中ではですが)

自由に生きる権利は相手にもあるので、 逆に言えば、それさえ尊重できれば、倫理観としては問題ないと思います。

※この倫理観を持ってても、どうしても納得いかない法律があったら それは法律が間違っている可能性もあります。しょせん人が作ったものですし・・・。

以上、みんな思ったより自由に生きてると思いますよ。

知識自体には意味がない

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日経ビジネスオンライン-ウは鵜飼いのウ

小田嶋さんはなかなか面白くて好きなのですが、 特に今回のは僕が共感するところが多かったので取り上げます。

ダメな原稿がダメな理由は、実は、自分の原稿じゃないからだ。 一見、うまく書けているように見えても、アイディアの根本のところが、誰かの書いた本の焼き直しだったり、雑誌の記事の再構成だったりすると、やっぱりうまく行かない。というよりも、ほかならぬ自分が、好きになれない。

ここの部分にものすごく共感しました。

僕が今ブログを続けている理由も、 「このブログについて」を読んで頂ければ分かると思うのですが、 自分の思考をまとめて文章化する練習です。

その意味で、僕も決して、 他人の意見のパクリや記事の再構成をしたくないです。 (というよりその作業に意味が無いですね。)

では、なぜ思考力や文章力を磨こうと思ったのか、 についても考えてみます。

「そりゃ無いよりあったほうが良いじゃん。」 と思うかもしれませんが、優先度が違います。 普通の人はこんなことやらないでしょ^^; 僕にとっては、他の能力よりも優先して磨きたいんです。

理由は、ちょいちょい言ってる通り、 僕のしたいことがメディアを通じて人に情報を伝えたいからですが、 もう一つあります。

この記事にも書いてある通り、 『知識自体にはもはや価値が無い』んです。

誰でも5秒で検索ができてしまう便利な世の中なので、 知らないことがあれば調べれば良いだけなんです。

電卓が出てきた頃は、『もう計算だけできても意味が無い』 なんて言われてたでしょうが、今は 『もう知識だけあっても意味が無い』です。

そこで、これから重要になってくるのは、 情報をいかに読み解くか、活かすか、というところでしょう。

そのためには、暗記の能力とかでなくて、 自ら思考する力が重要だと思います。 また、その思考という曖昧で正解が無いものを人に伝えるための、 体系的にまとめる言語力も必要です。

必要な情報を瞬時に手に入れるためのITの知識と、 情報を鵜呑みにしないで自分で考えるリテラシーは、 もはや全ての人が身につけておくべきなんじゃないでしょうか?

言葉力が人を動かす

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言葉力が人を動かす―結果を出すリーダーの見方・考え方・話し方

最初に言っておきますが、僕は自分ではほとんど本を買いません。 というのも、父親が本好きで大量に持っているので、いつも会うときに オススメを教えてもらってます。 (その代わりに新しいネットサービスとかデバイスの話をしてます。) なのでこの本も、厳密には自分で選んだわけではありません。

まぁ、そんな予防線(意識高くないアピール)を張ったところでですが、 この本、わかりやすくて面白かったです!

大事なのは、

  • 言葉と行動が一致していること。(知行同一)
  • 全てオープンにして透明にすること
  • 相手によって伝え方を変えること

でした。 順番に行きます。

言葉と行動が一致していること

逆説的ですが、『言葉力』は『言葉以外での説得力』 であるということでした。 例えば、口ではどんなに良いことを言っていても、 その人自身が言葉通りに行動出来ていなければ、 その言葉はニセモノになってしまいます。 逆に、行動が伴っている人の言葉は重みがあります。

全てオープンにして透明にすること

よく、『情報はどこがソースかではなく、中身が大事』 と言われますが、やはりこれは違います。

新聞と2ちゃんの書き込みなんかを比べたときに、 内容が同じでも、既に十分な信頼を勝ち得てるから、 新聞の方にみんな耳を傾けるんです。

「見る・語る・実行する」 このサイクルを繰り返して初めて、言葉は人に影響を与えられるのです。 (見る、は分析するの意味です。)

同時に、同じことを繰り返し言い続けることも重要です。 僕は本なんかもそうだと思うのですが、 基本的に伝えたいキーコンセプトを、 視点を変えたり体験を持ち出したりして繰り返し伝えてるんだと思います。 (僕のブログも、わりと同じことを繰り返し言ってる気がします。)

全てオープンにすることはもはや当たり前ですが、 隠すよりも全てを伝え、最適な方向を示していくのが 他者の説得でも、モチベーションを高めるためにも有効です。 (なにより健全です。)

相手によって伝え方を変えること

これも僕も何度か言っていますが、 技術屋は特に専門用語を使いがちです。

相手の知識・性格を踏まえて、 データで攻めた方が良いのか、 感情論で押し通すのか、 なるべくわかりやすく例えてあげるのか を考える必要があります。

結局、言葉の力に近道やウラワザはなく、 コツコツと信用を上げ、試行錯誤を繰り返すしかないという話ですね。 精進します。

TPPについての専門家の意見まとめ

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2012/09/13 福井健策弁護士インタビュー

これを拝見させて頂きました。 形式が違うのはただまとめたからです。 特に気にしないでください。

著作権など知的分野に詳しい福井健策弁護士。 骨董通りのオフィスにて、TPPとACTAの共通点・相違点・問題点などを中心に話して頂いた。

ACTAの署名は10地域。しかしEU・メキシコでは既に否決されている。 6カ国批准しないと発効しないため、発効自体が黄信号

また、ACTAは一部の権利団体(ハリウッドやレコード会社)によって秘密裏に行われていたが、2008年にリークされ、様々な反対運動を経て骨抜きの内容に。

今年入って、特にヨーロッパで反乱が起きた。 1月にSOPA、PIPAが出てきた際、ネットに検閲を持ち込むものだとして7000以上のネット企業が何らかの反対を示した。

グーグルは450万の反対署名を集め、議会にも300万以上の署名が集まった。 ネット企業はロビイング資金を倍々に拡大していき、ロビー団体『インターネット協会』を作り、前述の法案を『ネットの自由を脅かす』として反対運動を行っている。 ヨーロッパでは、わずか5日で採決の無期延期に追い込んだ。

福井「ドイツでは一日で2万5千人がデモを行った。これはものすごいこと」 岩上「ヨーロッパ全体では250万人がデモ活動をしたとも言われている。」 福井「正確な数字はわからない。ともかく反対署名は250万から300万集まったと言われている。」

ACTAは7/4、欧州議会において否決された。 478 vs 39という大差で、決まった瞬間には議員から拍手が挙がった。 ヨーロッパでACTA発効はもうないといえる。

福井「これらは要するに南北問題。アメリカ・ヨーロッパの持つものと、途上国の持たざるものとの問題。」

「アメリカは著作権と特許の使用量だけで、 2011年海外から9.6兆円売り上げてる。 これは農業・自動車などと比べても最大の輸出産業である。」

とし、

「対して日本は『クールジャパン』などと麻生政権の頃から言われているが、 収入はアメリカの数十分の一の1300億円 国際収支は5700億円の赤字である。」 (※著作権・コンテンツ分野において。特許に関しては計上の仕方もあるが黒字とのこと。)

次にTPPについて。

  • 知財だけ見てもACTAより遥かに強い内容 (過去日本で激論を招き、とうてい通らなかったような著作権や特許の強化が含まれている。)
  • パッケージ化されている。(断ると、『入らないの? じゃぁアメリカより中国を選ぶのね?』)となる。
  • 決め方が秘密裏である。
  • 日本では報道されないが、海外では知財での対立が一番の問題点

などを挙げ、「今回はアメリカ本気です。ちょっとやそっとじゃ譲らないですよ。」とのこと。 「特に古い作品、ミッキーマウス・ホワイトクリスマス(曲)などにおいては、欧米が多くのコンテンツを所有しているため、権利期間の延長や『アサインバック』(二次創作の著作権を、作り手でなく大元の著作者が得ること。)を要求されています。」

岩上「権利期間が延びて日本に得はあるのか」

福井「日本では、古い作品の場合、著作者が見つからない場合がほとんど(98〜99%) その場合、権利処理が出来ずに再利用・二次創作ができなくなる。本当に『作品の死』になります。」

TPPで特に問題視されている内容が二つある。

まずは非親告罪化について。

これは著作権所有者でなくても、国や警察で著作権侵害を取り締まれるもの。 福井「TPPには明文化されている。」とした上で、 「ただ、私個人的の見解ですが、ACTAでは条文や国会での発言から、非親告罪化を義務づけていないだろうと思います」と話した。

「元来日本は二次創作大国であり、基本的にファン活動の延長として行われてきた文化がある。」 また「正直、資料コピーなどの全てを権利処理するのは不可能。」とし、 「やれるものはやろうよ、ただ全部は無理だよ。という雰囲気になっている」 「日本では、はっきり容認するわけではないけど、やりすぎない範囲で『暗黙の了解』があった。」

ところが、「非親告罪化になると、著作権者の告訴が無くても警察が起訴できる。」 「津田さんなどは、お互いに密告しあう『通報社会』になる危険性もあるとしている。」 「国全体が萎縮する。」「日本のグレーでゆるふわな共存関係が崩れる」などと話した。

「一方海外では一定の条件下ではパロディなどは合法。 それゆえ風刺画などが重要な政治文化として生まれた。」 また、「権利者側からすると、他国に対し告訴することは大変であるから仕組みが必要。」

もう一つの重要な内容が、『法廷損害賠償金』

これは実害に関わらず、裁判所が決めた賠償額を支払わなければならない、というもの。 「今までは、損害に応じての賠償だったが、それでは小額過ぎて費用倒れを起こしていた。」 それを解消するための制度として、 「実際にアメリカでは違法にアップロードした作品1作品あたり15万ドルの賠償額を命じることもある。」

医療の分野でも、「医薬品は20年の特許が終わると、(ジェネリック医薬品によって)価格が大幅に落ちる。」 「詳細は省くが、医薬品の保護データなどで、ジェネリック医薬品を作るのがもう数年遅れる可能性がある。」 「医薬品だけでなく、治療法にも著作権が発生する場合がある。」 岩上「医療が高所得者向けになるのでは?」 「開発投資に莫大なお金がかかるため、その分を回収できないと新しい技術は生まれない。  これらは全て、目の前の人命の保護か、研究によって未来の人命を救うのか、非常に難しい問題です。」

他にもスリーストライク制、におい・音への著作権なども議題に上がった。

また、TPPのメディアの報道について 「メディアはおそらく、TPPが妥結して国会承認、という段階になって初めて問題視するだろう。 しかしこのパッケージ協定でそれでは遅い。 声を上げるなら今だ。」と話した。

最後に、「既存のビジネスモデルが崩れてきている。そこ(その対策としてTPPらが現れたこと)も認識しなければならない。」 「既に海外では、音楽CDのフルアルバムが500〜600円で売られている。」

とした上で、 「流通を広めながら収益化する新しいモデルにチェンジしないといけない。その際に、囲い込みモデルの既存コンテンツ企業によって作られたTPPの条文を受け入れるのか?」 「一度TPPに参加してしまうと抜け出すことは不可能。」「条約は国内法よりも優先されてしまう。」 ことから参加に反対している。

岩上「国内で意思決定が出来ないので外に求める。 その考え方は民主主義ではない。奴隷の考え方だ」 福井「そう、奴隷。そんな考え方では次の時代にいけない。 我々は間違える自由がある。それが民主主義の根幹。 自分たちで試み、間違い、考え抜く自由を守り通さなければ行けない。」

また、プラットフォームの寡占によって同じような現象が生じる危険性がある。 「従来の支配階層からネットの権力者へ移るだけになる。」

「結局、著作権はツールに過ぎないんですよ。」 「著作権が守られたけど面白いコンテンツが減った、クリエイターが報われなかった、では意味が無い。」 「どんなモデルでもいいが、それによってクリエイターが報われなくてはいけない。その目的は維持しなくては。」と述べた。

名作コピーに学ぶ読ませる文章の書き方

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名作コピーに学ぶ読ませる文章の書き方 (日経ビジネス文庫)

内容を取り上げて書いていくのは好きでないし、 そんなの読めば済むことなので、いつも通りいきます。

文章は書くものではない.読んでもらうものである

いきなりこんな言葉から始まりましたが、 コピーライターの仕事はこれに尽きます。

クライアントから依頼されて書くということは、 悪く言えば、「書かされる」文章なわけですが 実際には、

伝えたいと思ってる情報を、 必要としている人に届ける。 架け橋のような存在です。

ステキな仕事じゃないですか?

さて、そこから派生して、 与えられたことをすることはダサいのか? ということについて書いていきます。

今や小説や芸術の類も、消費者の視点なしには存在しません。 それを生業とする以上は、 社会に対して価値を提供しなければいけないからです。

以前も書きましたが、それが必要ないのは、 生活に困らない人・自分で事業を持ってる人だけです。 糸井重里さんとか池谷裕二さんも、以前の僕が取り上げた記事で、 『好奇心ありきの研究とかあってもいい』 と言ってましたが、それができるのは一握りの人間です。

ただ、だからといって

「自分で事業持つとかそんなん無理だからしかたない。ダサいけど、上から与えられた仕事で甘んじるか。」

なんて考えも違うと思います。

せっかくなので、それについて 「広告コピー」っぽく書いてみます。

頼まれちゃ、しょうがないな。

「あの子にお願いされたら、そりゃ手伝うよね。 大変だけど、俺だって他にしたいことがあるけど、 最後まで責任持ってやるよ。頼まれた以上は全力で手伝うさ。

だって、あの子に笑顔になってもらいたいから。

欲を言えば、 『ありがと。』 なんて言われたいからね。」

『上から仕事を押し付けられる』『社畜』

一般にサラリーマンというと、 こういったイメージをするのではないでしょうか?

今の人は、『働かされる』ことに抵抗を持つ人が多いようですが、

  • 仕事を与えられる
  • 要望される

ということは、『世の中に必要とされていることをする。』 ことではないでしょうか?

社会は、人がお互いに助け合って成り立っています。 あなたの仕事に期待している人がいるのです。 あなたの頑張りに、どこかで誰かが「ありがと。」と思っているのです。

これからは、 「与えられた仕事なんてしたくねぇな」 なんて思うところを、こう考えてみてはいかがでしょうか?

「まぁ、頼まれちゃ、しょうがないな。」

おまけ

(ジャーナリストのことについても書きたかったけど、煩雑になって要点がわかりにくくなるので控えました。

彼らは志高くて素晴らしいのですが、伝えたい思いが強すぎて『読んでもらう』という視点が抜けがちです。

文章には適量があります。 短すぎたら言いたいことがわからないし、多すぎたら読む気が失せてしまいます。 これは全ての人に言えると思うので、意識しとくと良いと思います)

ACTAについて

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お久しぶりです。 4日ほど長野へ行っていて、ネットにつなげる環境でなかったので ずっと放置してました。

今日はACTAについてです。 ご存知の通り、今日31日に法案が承認されました。 あとは本会議で可決されれば批准、という運びのようです。

衆議院外務委員会が「ACTA」承認、ネット規制強化は「誤解」と繰り返し否定

そもそもACTAとは

で、ネットを見ていると『ACTA』は

  • 秘密裏に進行している(マスコミも取り上げない)
  • 得をするのは既得権益をもつ所謂コンテンツマフィアだけではないのか、という不安。
  • インターネットが、プロバイダからの監視が義務づけられ、表現の自由がなくなる。 (初期の法案には、スリーストライク制とかも盛り込まれていたらしい。 詳しくはめんどくさいのでググって。)
  • 著作権などの言葉の定義が曖昧なため、曲解されそうで不安
  • クリエイターも、権利が守られる、というよりは表現の自由が制限されそう。 (基本的に権利は所属してる企業に買われるため(音楽とか書籍とか)あまり得をせず、逆に著作権が守られすぎて表現がしづらくなりそう)

などの懸念があるそうです。

とりあえず、僕がいくつか見てみたところから 語らせて頂くと、

  • 現状では特に問題は見受けられない(そもそもの言葉の定義があいまい)

  • 既にACTAを実行するための国内法は整備されているらしい

  • この法案はあくまで足がかり?(TPPが狙い?)

  • 本当の狙いは、個人の情報を吸い上げることでは?

現時点ではなんとも言えませんが、とりあえずインターネットを 崩壊させれるほどの拡大解釈できちゃう法案なわけです。

一応、玄葉大臣は「インターネットのプロバイダに監視を義務づけるような 内容は盛り込まれていない」 とか 「警察権力の拡大はありえない」 とか言ってますが、これもいつひっくり返されるかわからないです。 ACTAの内容が曖昧なこと、政府が秘密裏にあっさりと可決してしまうこと、 裏ではアメリカが旗振りをしていること、などから 正直不安しかないといったところです。

今までの政府の対応をみてると、ちょっとずつ反発を喰らわない程度に 改正を加えていって、気がついた頃には情報統制完了、 反発したくても行動を起こす前にバレる、なんてことになりかねません。

とりあえず以上です。

参考文献

ACTAの基本

ACTAへの反対デモも「海外」では大きくなってます。 / アノニマスが複数の米政府サイトをハック。

【緊急】ACTAがヤバイ 批准明日8月31日に迫る!!抗議テンプレ・まとめ(最終版)インターネット終焉の危機!危険すぎる5大売国法案を全力阻止だ!